お墓参りのお花を長持ちさせる方法と種類は?造花でもいいの?

仏花

お墓参りでは、お花をお供えすることが多いですが、すぐに枯れてしまって困っていませんか。

お墓は直射日光や雨や風が直接当たるために、お花が長持ちしませんね。
特に夏場は温度も高くてすぐにしおれてしまうこともあります。

お墓参りでせっかくお供えしたお花ですから、できるだけきれいに長持ちさせたいですね。

この記事ではお墓参りのお花を長持ちさせるための色々な方法と丈夫なお花の種類を紹介しています。

また、お墓参りの花は生花ではなく造花でもいいのかについてもまとめました。
参考にしてくださいね。

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お墓参りのお花を長持ちさせるための方法は?

お墓参りでお供えしたお花は、直射日光に風や雨、暑さや寒さの影響を直接受けてしまいます。

自宅からお墓が近ければ、毎日花器の水を取り替えたり傷んだ葉を取り除いたりと手入れができますが、遠いとそういうわけにもいきません。

お墓参りでお供えしたお花をできるだけ長持ちさせるにはどうしたらいいのか、その方法を紹介しますね。

茎の導管の通りを良くする

■花の茎を水切りをする
花の水あげを良くするために茎の先端を切ることで、水の入口をつくります。
水の中で切るのは、導管に空気が入らないようにするためで、よく切れるハサミやカッターで一気にスパッと斜めに切り落とすのがコツです。

切れない刃物を使うと導管が潰れてしまい、水の入口が狭くなって水の吸い上げが悪くなってしまうからです。

導管は、茎の中を通っている水や栄養分を吸い上げるストローのようなもので、通りをよくすれば水を良く吸い上げてお花が長持ちするのですね。

バクテリアの繁殖を抑える

バクテリアが繁殖すると、茎の組織がダメになり導管が詰まってしまい水や栄養分が吸い上げにくくなってしまいます

お墓が自宅から近いところにある場合は、水を頻繁に取り替えて茎のヌルヌルを洗い流すのが一番の方法ですが、なかなか通えないという方がほとんどですね。

バクテリアの繁殖を抑える方法

■塩素系漂白剤を水に混ぜる
水1リットルに対して塩素系漂白剤を5~6滴加えると、除菌作用で細菌が増えるのを抑えます。

■花器の水はなるべく冷たいものを使用して、氷や保冷剤を入れる
炎天下で水がお湯になると細菌が発生しやすくなりますし、お湯を吸い上げるとお花がしおれてしまいます。

■花器の内側を洗う
お花を生けるまえに、花器の内側を除菌効果のある台所用中性洗剤できれいに洗って、細菌を取り除いておきます。

■10円玉を花器に入れる
10円玉でなくても銅板や銅の小物など胴であればなんでもかまいません。
胴のイオン効果で水が腐るのを遅らせることができます。

■茎の下の方の葉っぱを取り除く
葉が水に浸かることで細菌が繁殖しやすくなるのを、葉っぱを取り除くことで防ぐことができます。

■お花の延命剤は使用しない
花屋などで売っている延命剤には、ブドウ糖などの栄養分が配合されています。
栄養分によりバクテリアが繁殖しやすくなるので、お墓には向きません。

お墓参りで長持ちする花の種類は?

お花は種類によって水あげが良いものや、温度や日光に強い弱いがあるので、お墓参りではなるべく丈夫なものを選ぶようにします。
持ちが良く丈夫で、お墓参りでお供えするのに最適なお花を紹介しますね。

■菊
仏花といえば何と言っても一番多く使われるのが、菊ですね。
菊は種類や色も多く、一年中どこの花屋さんでも手に入る身近な花です。

茎もまっすぐで扱いやすく、水あげがよく丈夫で長持ちします。
また邪気を払うとも言われています。

■スターチス
小粒の花がひとつの茎の先に群生して咲くので、仏花にボリュームを出したいときに使うといいですよ。

色は紫やピンクに白などがあり、とても丈夫で花持ちがいいです。
ドライフラワーにしても花の色はほとんど変わらないくらい、乾燥にも強い花です。

■カーネーション
母の日のイメージが強いですが、仏花としてよく使われています。
小さな花がいくつも付いているスプレーカーネーションは特に長持ちします。
また、「無垢で深い愛」という花言葉も仏花にふさわしいですよね。

■トルコキキョウ
年中手に入り花持ちが良くて、柔らかい雰囲気が魅力の花です。
花弁は一重と八重があり、色は白や淡いピンクや紫にグリーンなどさまざまです。
お花の盛りは、6月~8月なので特にお盆に適していますね。

■千日紅(センニチコウ)
夏の暑さに強いので、仏花として重宝されます。
白や紫、ピンクや黄色といろいろな色があって、乾燥にも強くドライフラワーにしても色あせしません。

■シキミ
冬でも常にみどり色を保っている常緑の木で白い花が咲きます。
シキミは、独特の香りがあるため魔除けの意味もあり、水が腐りにくくなるので他の花と一緒に生けると効果的です。

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お墓参りのお花は造花でもいいの?

お墓は、太陽の直射日光や強い風に雨など、お花にとっては劣悪な環境だと言えます。
生花だとなかなか長持ちはしませんよね。

特に夏場は温度も高いうえに炎天下での直射日光、湿度も高いのでお花はあっという間にしおれてしまいます。

そんなときは、お墓参りで造花をお供えするのも選択肢のひとつです。
お墓のお花は生花でなければいけない決まりはありません。

造花のメリットとデメリット

造花のメリット

造花のメリットは何と言っても枯れないことと、虫も付かないので衛生的です。
最近の造花は生花と区別がつかないほどよく出来ているものも多くて種類も色々あります。
以前は造花と言うと、なんとなく安っぽくて飾る気持ちにならないものが多かったですね。

造花のデメリット

枯れないので、他の人がお参りの際、お花を生けるスペースが無くなる可能性があります。
枯れなくても劣化はしますが、生けた以外の人が捨てるタイミングが難しくなります。
薄汚れてしまった造花でも、他の方が生けたものを捨てるのは気が引けますからね。

お墓参りで造花をお供えするときの注意点

私の母もそうなのですが、お墓参りのお花は生花でなければいけないという考えもあるので、主にお墓を管理されている方や年長者に相談して意向に従うようにするといいですよ。

造花を飾る場合は、夏の暑い時期だけ生花に混ぜたり、劣化するまえに下げるなどの配慮を忘れないようにすることが大事です。
ずっと同じ造花だけが飾られているのも、寂しいですからね。

造花の素材は、ポリエステル系繊維やプラスチック製樹脂、布や紙などがあります。
ポリエステル系やプラスチック系の繊維なら水洗いもできますが、布や紙製は水に弱いので屋外のお墓には使えません。

素材がポリエステル系でも水性の接着剤を使っているとダメなので、気をつけてくださいね。
造花は軽いので、風に飛ばされないように重りをつけておくといいですよ。

さいごに

お墓に供えるお花は、日光や風、暑さなどですぐに枯れてしまうことが多いですね。
少しでも長持ちさせるためには、水あげを良くすることとバクテリアの発生を抑えることが大切です。

導管を通りやすくするための水切りや、水をきれいに保つために漂白剤入れたりします。

お花の種類によっても長持ちする花とそうでない花とがあります。
長持ちする花は、菊、スターチス、千日紅、しきみなどです。

丈夫なお花でも真夏の炎天下では、暑さと直射日光ですぐに枯れてしまうので、生花の代わりに造花を使うのもひとつの方法です。

造花は枯れませんし衛生的ですが、お墓に飾るのを良く思わない人もいるので年長者に事前に相談するといいですよ。

暑さや日光や風などで傷みやすい生花ですが、丈夫な種類を選んで長持ちする対処をすることで、持ちが良くなります。
試してみてくださいね。

■ お墓参りの掃除やお花、線香についてまとめています。
  お墓参りのまとめ記事はこちら

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