お盆やお彼岸、命日などお墓参りしますね。
お墓参りでは、線香を上げることが多いですが、上げ方が分からなくて困っていませんか。
いつも何となく線香をお供えしていても、本当にこれでいいのか不安になることってありますね。
複数でお墓参りに行った時の、お参りの順番も気になります。
線香の本数やどういうふうに立てたらいいのか、寝せる場合はどうするのかも知りたいところですね。
この記事では、お墓参りでの線香を上げ方とお参りの順番や宗派による本数の違いなどについてまとめました。
また、風が強いとなかなか火が付かずに困る線香ですが、着火させるコツと水や道具を使わない消し方もお伝えします。
参考にしてくださいね。
お墓参りの線香の上げ方は?
お墓参りではまず最初に、墓石や周辺の掃除や草取りをしますね。
お花をお供えしたら、お線香を上げる香炉も掃除しておきます。
その後ろうそくに火を灯したら線香に火を付けて供え、仏さまに手を合わせてお参りします。
その際、線香の上げ方をどうすればいいか迷いませんか。
お墓参りでの線香の上げ方
複数でお参りした際のお線香の上げ方には、ふたつの方法があります。
代表者がお供えする線香の上げ方
お墓参りでの一般的な線香の上げ方は、故人との繋がりの一番深い人が代表して束になった線香に火を付けてお供えする上げ方です。
束ねた状態で固定してある線香を使ったり、バラの線香に一緒に火を付ける場合もあります。
代表者が線香に火を付けて香炉に供えたあと、手を合わせてお参りします。
束の線香を使う場合は、束ねている紙が燃えたりしないように取ってからお供えします。
複数の各人がお供えする線香の上げ方
各人それぞれがろうそくで線香に火を付けてお供えする上げ方です。
束にした線香にまとめて火を付けてから、複数の人で分けてもかまいません。
線香を上げる順番は、故人との繋がりが深い人から順番に行うのが一般的です。
例えばあなたのお父様のお墓に、ご主人とお子さんの3人でお参りした場合は、線香を供えるのは、あなた→ご主人→お子さんとなります。
もし、あなたのお母様もご一緒でしたら、お母様→あなた→ご主人→お子さんの順番になります。
線香の上げ方は、ひとりがろうそくから線香に火を付けて香炉に立てたあと手を合わせてお参りします。
お参りが終わったら、次の人が線香に火を付けてお参りする、を順番に繰り返します。
お墓参りの線香の本数や向きは?
お墓参りでは、束の線香をお供えするのが一般的ですが、ひとりずつお参りする場合には、線香を立てる本数には宗派によって違いがあります。
お線香の本数は四十九日を迎えるまでは、1本の道を間違えずに行くための道しるべの役目の意味から、1本とされています。
2本だと道が分かれて迷ってしまうという考えからです。
四十九日を迎えた後の線香の本数
四十九日後の各宗派の線香の本数です。
それぞれの線香はまとめずに1本ずつ離して香炉に立てます。
・1本:臨済宗・曹洞宗・日蓮宗・禅宗
・2本:浄土宗
・3本:天台宗・真言宗
浄土真宗本願寺派や真宗大谷派などでは、線香を立てずに香炉に横に寝かせて供えます。
線香を寝かせて供える時の向きは、火が着いた部分を左にして供えるのが一般的ですがあまり気にする必要はありません。
ただ、火が付いた向きが揃っていないと両方から燃えてしまうので、方向があちこちにならないように気をつけてくださいね。
お墓の形状に合わせて線香を供える
線香は宗派によって本数や寝かせるなどの決まりはありますが、お墓の形状に合わせてお供えして差し支えありません。
例えば、立たせる香炉が置いていない場合は寝かせても大丈夫ですし、線香が長くてつかえる場合は折っても差し支えありません。
線香の上げ方は、地域やご家庭によっても本数や方法に違いがありますので、あまり気にしすぎない方がいいですね。
お墓参りでの線香の着火のコツと消し方
お墓参りでは、風が強いと線香に火を付けようとしてもなかなか着火せずに、炎で手が熱くなってしまったりと苦労しますね。
線香の着火のコツ
風が強い場所では線香になかなか火が付きませんので、建物の陰に移動したり周りを人で囲んだりしてなるべく風を避けるようにします。
線香を扇状に広げて着火
束になった線香は、そのままの状態で着火させるのはとても大変です。
まず束ねている紙を下にずらして、線香の先端が扇状になるように広げます。
扇状に広がった先端部分に、端の方から順番に少しずつ着火して行くと付きやすいですよ。
束の中央部分を引出して着火
丸く束になった線香の中央部分を、お尻の方から押し上げて頭の部分を引き出します。
引き出した部分に着火した後、周りに火を移して行くと付けやすくなります。
周りに火を移すときは、風に当てたりあおぐといいですよ。
風よけライターを使う
火の付けるときの便利グッズが「風よけライター」です。
普通のライターは風が吹くとすぐに火が消えてしまいますが、これは風よけが付いているので火が消えにくいのです。
繰り返し使えるガス注入式もあるので、1個購入しておけば長い間使えて便利ですよ。
水を使わない火の消し方
線香やろうそくの火を口で吹き消してはいけません。
人間の口は悪口を言ったり嘘をついたりと、時に災いの元となる不浄なものとされているからです。
線香の火は手であおいでもなかなか消えませんし、下手に風を送ると火の勢いが強くなったりしますね。
線香の火を消すには、線香の束を垂直に勢い良く振り下ろすといいですよ。
垂直に勢いよくというのがコツで、斜めに振ったり勢いが弱かったりすると消えないのでとにかく真下に速く振り下ろしてくださいね。
さいごに
お墓参りでの線香の上げ方は、故人に一番近い間柄の人が代表して行うのが一般的ですが、各人がひとりひとりお供えする場合もあります。
各人がお供えする線香の上げ方では、故人との繋がりが近い人から順番に線香を供えてお参りをします。
線香は宗派によって立てる本数に違いがあり、香炉に寝せて供える宗派もあります。
お墓の香炉や作りによっても立てるか寝せるが違ってきますし、本数は地域により異なる場合もあるので、あまり気にする必要はありません。
お墓参りで風が強くて線香に着火しにくいときは、束の線香を扇状に広げたり、中央を引っ張り出したりすると着火しやすくなりますよ。
お墓参りは、心をこめて手を合わせてお参りすれば、線香の上げ方や本数はあまり気にする必要はないのですね。
■ お墓参りの掃除やお花、線香についてまとめています。
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