墓石に戒名を彫刻する費用と時期は?失敗しないための依頼方法

墓誌の彫刻

お葬式が終わると、ほっとする間もなく四十九日法要や、納骨の準備を考えなくてはいけませんね。

墓石に戒名や俗名などの彫刻をする場合は、納骨式までに済ませる必要があります。

戒名などを墓石に彫ってもらう費用が、どれくらいかかるのか気になるところです。
この記事では、戒名などの彫刻費用の相場や時期についてまとめました。

また、石材店に墓石の彫刻を依頼するときの手順や、注意することについてもお伝えします。

墓石の彫刻は、間違えて彫ってしまうと簡単に修正はできませんし、納骨式に間に合わないと困りますね。

墓石彫刻の準備について、私の体験をまとめているので参考にしてください。

スポンサーリンク

墓石に戒名を彫刻する費用の相場は?

墓石に戒名を彫刻する費用の相場は、3~6万円程度です。
ですが、なかには12万円を請求されたという人もいるので、金額の幅が大きいですね。

私が彫刻を頼んた石材店では、戒名・俗名・亡くなった日・年齢の彫刻で4万円(税別)でした。

以前は彫刻する文字数×単価で計算をする業者が多かったのですが、現在は文字数にかかわらず一式いくらという料金設定が増えています。

最近は、お墓に戒名を彫刻しない家が多くなったことで文字数が減る傾向にあり、一律料金にした方が利益があがるために料金の設定が変わったのですね。

墓石に戒名を彫刻する費用に幅がある理由

彫刻費用にどうしてこのような大きな幅があるのかというと、競争があるかどうかが大きいです。

その地域に石材店が多くあれば、価格競争がおきるので自然と安くなりますし、1社しかなければ強気な料金設定になってしまいますね。

また、現地で作業をせずに墓石を持ち帰って彫刻する場合は、運送料がプラスされるのでその分料金が高くなることも考えられます。

霊園指定の石材店があることも

寺院墓地や民間の霊園では、専用の石材店が指定されて、そこしか出入りができないところもあります。

後からトラブルにならないように、石材店に発注するまえに指定業者がないかを確認した方がいいですよ。

霊園の指定業者があるのに安いからと言って無理矢理別の石屋さんに彫刻を頼むと、お寺や管理事務所との関係が悪くなって、後々困ったことになってしまったという話も聞きます。

また霊園との契約によっては、指定業者以外だと管理事務所にお金を支払わなければいけないこともあるので注意してくださいね。

2~3社の石材店で見積もりを取る

霊園の指定業者がなければ、お墓を建てた業者や霊園の近くにある石材店など2~3社に見積もりを取ります。

見積もりを取ったら費用だけでなく、戒名などの原稿の渡し方や文字のチェックのタイミングや方法についても確認して、信頼がおけるところに頼むようにします。
費用が安くても安かろう悪かろうでは困りますからね。

お墓を建てた石材店だと、そのお墓のことを一番よく分かっていますし、費用の面でも安くあがることが多いようです。

過去に亡くなった人の彫刻がされている場合は、その文字の大きさや書体に合わせる必要があるので、できるだけ同じ石材店に頼む方が安心できますね。

私の家では前回と同じ石屋さんに依頼したので、とてもスムーズに進みましたよ。

納骨室の開閉も石材店に依頼

納骨する際には納骨室(カロート)を開閉する必要がありますが、自分で出来ないことが多いですね。

納骨室の蓋を開くのが難しかったり、閉める際には雨水が入らないようにモルタルなどで接着する作業も必要です。

そのため墓石に戒名の彫刻とともに納骨当日のカロートの開閉と納骨を石材店に依頼するのが一般的です。

【関連記事】
納骨を石材店に依頼する場合の費用や手順を詳しく紹介しています。

家族が亡くなって納骨するときに、自分でお墓に納めてもいいのか、自分でもできるのか疑問に思っていませんか。 この記事では、お墓への納骨は自分でできるのか、自分でする場合の問題点についてまとめました。 また、納骨を石材店に依頼する場合の費用や手順、納骨日当日の流れについてお伝えします。

墓石に戒名を彫刻する時期は?

墓石に戒名を彫刻する時期に決まりはありませんが、納骨の日までには終わらせたいですね。

納骨は、四十九日や百か日の法要に合わせて行われることが一般的です。

法要の同日に納骨式をすれば、親戚などの参列者に何度も集まってもらう必要がなくなり、負担をかけずに済むからです。

墓石への彫刻依頼は、3週間~1ヶ月前までに

墓石の彫刻自体は何週間もかかる作業ではありませんが、石材店の仕事が立て込んでいたり原稿のやりとりや確認に手間取ることもあります。

墓石を持ち帰らずに現地で作業をする場合は雨天では出来ないので、雨が続けばその分日程がずれこんでしまいますしね。

そのため墓石への彫刻依頼は、納骨予定日の1ヶ月前~遅くとも3週間前までにはしておいた方が安心ですよ。

日程が差し迫ってからの彫刻依頼は、慌てることで原稿確認の行程が変わったりすることで間違いが起きやすくなります。

墓石の彫刻は間違えたからといって簡単に修正はできませんし、取り替えれば済むというものではありませんからね。

納骨を四十九日の法要に合わせて行おうとすると、日程の余裕があまりありません。
四十九日の法要は、亡くなった日から数えて49日目以前に行うので、葬儀が終わったらすぐに墓石彫刻の手配をした方が慌てなくてすみますよ。

スポンサーリンク

墓石に戒名の彫刻を依頼するには?

2~3社で見積もりを取って彫刻を依頼する石材店が決まったら、お墓の場所や文字の内容を連絡します。

彫刻を依頼する石材店に伝えることは?

霊園とお墓の場所を伝える

寺院や霊園の名前や場所、管理事務所の電話番号やお墓の区画や番号を伝えます。

私の家のお墓は、霊園の名前も管理事務所もない墓地だったために場所を伝えるのが難しかったのですが、すぐ近くにある中学校を目印に説明しました。

だいたいの住所と目印になるものや、周辺の写真をメールなどで送ることで分かりやすくなりますね。

戒名などを彫刻する場所を伝える

戒名などを彫刻する場所は、棹石(さおいし)の側面や墓誌(ぼし)です。

棹石は○○家などと書かれたいちばん大きな石で、墓誌は棹石の横に建てられる戒名などを記すための石です。

昔は棹石に彫刻されるのが一般的でしたが、現在では墓誌に記すことが普通です。

戒名など彫刻する内容を伝える

私の家では、過去にならって戒名・没年月日・俗名・享年の順に彫刻しましたが、決まりがあるわけではないので、戒名は彫らずに俗名だけでもいいわけです。

ご家族で話し合って彫る内容を決めるといいですね。

彫刻の間違いを防ぐ方法と注意することは?

戒名などの文字の間違いを防ぐ方法

戒名には旧字体の難しい漢字が使われていることも多く、間違えが起こりやすいですね。
間違えを防ぐためには、位牌の写真をデータで石材店に送ると分かりやすくていいですよ。

私の場合は「譽」という漢字が戒名に入っていたのですが、「誉」には多くの旧字体があり説明するのが難しかったのですが、写真を送ることで解決しました。

享年を統一する

現在は年齢を満年齢で数えることが普通ですが、お葬式では数え年で表記することも多いですね。

満年齢か数え年かで迷うところですが、私の家では位牌の表記と統一して数え年で墓誌に彫刻してもらいました。
ですが、どちらが正しいというものではないので、ご家族で話して決めてくださいね。

文字の大きさや書体、順番を決める

彫刻する文字の大きさや書体は、過去に彫られたものに揃えるときれいに整います。

私の家では続柄に関係なく、亡くなった順番に戒名を大きく、改行して俗名などを少し小さめに行書体で彫ってもらいました。

家によっては夫婦を並べて彫ったりすることもあるので、過去に彫ってある並びを確認して決めるといいですね。

下書きを確認

彫刻の下書きが出来た時点で確認して問題がなければ、実際に彫刻して納品となります。

墓石を彫った後の修正は、埋め戻しの手間や時間がかかるだけでなく、できばえや劣化にも影響してしまいます。
下書きの確認は、注意して行ってくださいね。

さいごに

墓石に戒名などを彫刻してもらう費用の相場は、3~6万円程度です。
石材店の数が多い地域では、価格競争で安くなりますが、少ないとどうしても高くなってしまいます。

寺院墓地や民間の霊園では専属の業者が決まっていることもあり、その場合は費用が高くなることもありますよ。

墓石の彫刻を納骨までに終わらせるためには、納骨日の1ヶ月から3週間前くらいまでには、石材店に依頼した方が安心です。

石材店への彫刻依頼は、お墓の場所や彫刻する場所や内容を伝えます。

戒名や名前は難しい漢字や旧字体を使ってあることも多いので、間違えが起こらないように伝えるためには位牌の写真を撮って送るのがおすすめです。

享年も満年齢か数え年かを位牌と統一しておけば、後々混乱しません。

墓石の彫刻は間違えると簡単に修復できないので、日程に余裕をもって間違えが起こらないように進めたいですね。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする