身内に不幸があって喪中はがき(年賀欠礼状)を、親戚にも出した方がいいかで迷っていませんか。
故人が亡くなったことは親戚も分かっていることだから、改めて喪中はがきを出す必要があるのか迷ってしまいますね。
この記事では、喪中はがきを親戚にも出す方がいいのかについてまとめました。
また、親戚に喪中のはがきを出す場合の文例や、一言添える方がいいのかについてもお伝えします。
参考にしてくださいね。
喪中はがきは親戚にも出すのがマナー?
その年に父母や祖父母など身内に不幸があった場合は、喪中はがき(年賀欠礼状)を出すのが一般的ですね。
喪中はがきは、毎年年賀状をやり取りしている方に出します。
毎年年賀状で新年のごあいさつをしている相手に、
「身内が亡くなったので新年をお祝いする気持ちになれません。新年の年賀状やお年賀を控えさせていただくことを、前もってお伝えします。」
というのが、喪中はがきです。
新年になっても晴れ晴れした気持ちになれないときに、年賀のあいさつを欠礼することを伝えるものなのですね。
喪中はがきの本来の意味は、故人が亡くなった訃報や自分が喪中であることを知らせるものではないのです。
現在は人の結びつきが薄くなっているので、喪中はがきが故人が亡くなったことを知らせる役割をしているのも確かですが、本来の意味は違うというわけです。
その年一年間に身内が亡くなった場合に喪中はがきを出すのが一般的になっていますが、年賀状を出してはいけないとか、出すべきではないということではありません。
身内を亡くしても「気持ちの整理がついた。新年に年賀のあいさつをして気分一新、前向きに頑張ろう」と自分が思えば、年賀状を出してもいいのです。
喪中はがきは親戚にも出すべき?
「喪中はがきは、年賀状を欠礼させていただきます」という趣旨を伝えるものなので、故人が亡くなったことを相手が知っているかどうかは、関係ありません。
親戚なら、わざわざ喪中のはがきを出さなくても、喪中だということは分かっているから出さなくてもいいだろう。
などと思うかもしれませんが、そういうことではないのですね。
それに喪中の期間や考え方は人それぞれなので、年賀状についても年内に身内が亡くなったから年賀状は出さないのが当たり前との考えも異なるかもしれません。
ですから、親戚であっても喪中なので新年のあいさつは遠慮させていただきますと、伝えることがマナーですね。
ただ、頻繁に会って親しく顔を合わせている親戚に、改めて喪中はがきを出すのも不自然に感じる場合は控えてもいいですね。
喪中はがきを親戚に出すときの文例は?
喪中はがき(年賀欠礼状)の内容は、送る相手にかかわらず基本的には同じ内容でかまいません。
喪中はがきに書く基本的な内容
喪中はがきに書く内容は、
■「喪中につき年末年始のご挨拶を失礼させていただきます」などのあいさつ文
■誰がいつ何歳で亡くなったか(記載しなくても良い)
■本年のお礼と新年の変わらないおつきあいのお願い
■相手を気遣う言葉
■日付
■差出人の住所と氏名と連絡先
などです。
喪中はがきを親戚に出すときは?
喪中はがきを出す相手が親戚でも、その他の場合と大きな違いはありません。
ただ、親戚の場合は誰が亡くなって喪中なのかや、故人がいつ亡くなったかなどは分かっていることがほとんどなので、喪中はがきに詳細を記載しなくてもいいようです。
亡くなった人の詳細を入れるかどうかの違いはあっても、基本的な内容に違いはありません。
文例をいくつか紹介しますね。
喪中はがきを親戚に出すときの文例
喪中のため新年の
ご挨拶は失礼させていただきます
本年中に賜りましたご厚情を深謝致しますとともに
明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
令和○年○月
亡父の喪中につき年末年始の
ご挨拶ご遠慮申し上げます
本年中のご芳情を厚くお礼申し上げますとともに
みなさまには良い年がおとずれますようお祈りいたします
令和○年○月
喪中のため新年の
ご挨拶は失礼させていただきます
父○○が○月○日に○○歳で永眠いたしました
ここに本年中のご芳情を厚くお礼申し上げますとともに
みなさまには良い年がおとずれますようお祈りいたします
令和○年○月
喪中はがきを親戚に出すときに一言添えるのは?
喪中のはがき(年賀欠礼状)は、印刷して儀礼的に出して、相手方も儀礼的に受け取ることがほとんどです。
これが印刷でなくて一枚一枚が毛筆で書かれていたりすると、また気持ちの通じ方が違うのだと思いますが、なかなか筆で手書きはできません。
それなら印刷された文章に、手書きで一言添えるといいですね。
年賀状でも全てが印刷だと受け取っても嬉しくないけれど、一言添えてあるだけで気持ちが通じるということありますよね。
ただ、年賀状と違って喪中はがきには一言添えるのにもマナーがあります。
何でも一言添えればいいというわけではありませんし、自分と相手の関係性を考えて失礼が無いようにしたいですね。
喪中はがきを親戚に出すときの一言は?
身内が亡くなると葬儀に法要、納骨など次々あって親戚に手伝ってもらったり、教えてもらうことも多く大変お世話になります。
私も父が亡くなったときに、母の代わりに全てのことを決めなくてはならないのに分からないことだらけでした。
そんなときに親戚から言葉をかけてもらったり、私が気がつかないことを助言してくれたりすることが多くありました。
また、故人が生前お世話になったことへの感謝の気持ちを、改めて伝えたいっていう場合もあります。
ですが、お世話になったお礼や感謝の気持ちを口に出して伝える機会というのは、なかなかないものです。
そういった感謝の気持ちを一言、自分の言葉で喪中はがきに添えるといいですね。
印刷された内容とかぶるかもしれませんが、相手に失礼になることはありませんよ。
関係のないことやネガティブな一言は避ける
一言を添える内容で避けた方がいいこともあります。
年賀のあいさつを欠礼することを伝える趣旨に全く関係のないことや、ネガティブな言葉ばかりを添えるのは、避けた方がいいですね。
私が以前受け取った喪中はがきで、「いつも元気な○○さん。今度ご飯行きましょう」の一言が添えてあるものがありました。
これを受け取ったとき、とても違和感がありました。
喪中はがきは、喪中で年始の挨拶を控えることを伝えるものなので、一言を添えるのはその趣旨に沿ったものにするのがマナーです。
また、ネガティブな言葉だけを続けるのも、受けとった側が暗い気持ちになるのでやめた方がいいです。
身内を亡くして気持ちが落ち込んでしまい、つい悲しい気持ちばかりを綴ってしまうことがありますが、受け取った方は対応に困ってしまいます。
ネガティブな言葉を使ったあとは、ポジティブな言葉で締めくくるといいですよ。
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さいごに
身内が亡くなったときの喪中はがき(年賀欠礼状)は、親戚にも出した方がいいですよ。
親戚は故人が亡くなったことを知っているので、改めて喪中であることを知らせる必要が無いという考え方もあります。
ですが、喪中はがきは年始のあいさつを欠礼することが本来の意味なので、親戚でも失礼をお詫びする必要があるのです。
喪中はがきを親戚に出すときは、親戚以外の人と同じ内容でかまいませんが、故人が亡くなった年月日や年齢などは必ずしも入れなくてもいい気がします。
親戚に出す喪中はがきに手書きで一言添えるときは、葬儀や法要でお世話になったお礼や感謝の気持ちを自分の言葉で伝えるといいですよ。
年賀欠礼とは全く関係の無いことや、ネガティブな言葉で終始するとは避けた方がいいですね。