お盆の牛と馬のお供えには、どんな意味があるのか気になりませんか。
どうしてお盆に牛と馬を飾るのか、不思議に思いますね。
この記事では、お盆にきゅうりやなすで牛と馬を作って飾る意味についてまとめました。
お盆の牛と馬のお供えには、亡くなった方に対する家族の気持ちが詰まってるのです。
また、飾る期間や飾り方の向きや場所についてもお伝えします。
牛と馬のお供えの精霊馬の作り方は、とても簡単です。
きゅうりとなすなどの野菜と、楊枝さえあれば誰でも作ることができますよ。
作り方も紹介していますので、参考にしてくださいね。
お盆にお供えする牛と馬の意味は?
お盆にお供えする、なすときゅうりで作った牛と馬には、どんな意味があるのか気になりますね。
お盆は、亡くなった人の霊があの世から家に帰ってきて家族と一緒に過ごします。
お盆に牛と馬を飾るの意味は、仏さまやご先祖さまがあの世とこの世を行ったり来たりするときの乗り物だからです。
なすは牛を、きゅうりは馬を表わしていますが、お供えする意味にはいくつかの説があります。
亡くなった人があの世からこの世に帰ってこられる時には、家族に早く会えるようにと速く走れる馬に乗ります。
お盆が終わってあの世に戻るときには、少しでも長くお見送りができるようにとゆっくりと安全に歩を進める牛に乗って帰っていただくというものです。
亡くなった人に早く会えるように、また戻られるときの名残惜しさが馬と牛の意味なのですね。
他の説では、ご先祖さまは馬にまたがり、牛には荷物を運ばせて帰ってこられというものです。
あの世に戻られる際には、牛の荷物はお土産でいっぱいにしてお送りしたいという気持ちが込められているのですね。
牛と馬になすときゅうりを使うのは、夏野菜で手に入りやすいですし昔は自分たちで収穫したもので恵みへの感謝を込めて作っていました。
牛と馬は、なすときゅうりだけでなく、人参やいもなどで作る地域もあります。
お盆にお供えする馬と牛の飾り方は?
お盆にお供えする牛と馬は、精霊馬(しょうりょううま)(しょうりょうま)と呼ばれています。
精霊馬の飾り方については、地域や家庭で違いがあります。
牛や馬は、お盆にお迎えする霊の乗り物ですから、お盆の迎え火の前から飾り、送り火で送り出した後に始末します。
お盆は7月か8月の13日~15日(16日)の間なので、牛と馬のお供えも12日の夕方から16日(17日)の朝まで飾ります。
精霊馬の飾り方では、お盆の時期に作る盆棚(精霊棚・先祖棚)に直接飾るのが一般的です。
盆棚は、お供え物をして精霊をお迎えするための棚で、仏壇の前につくることが多いですね。
盆棚には、お膳や季節の野菜に果物などをお供えしますが、牛と馬の飾り方の位置は、盆棚に向かって正面より右側とされています。
盆棚を作らないときは、机や台を置いて他のお供え物と一緒に飾ったり、仏壇に供えたりします。
地域によっては、お迎えするということで玄関や門に供えるところもありますよ。
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牛と馬の飾り方の向き
飾り方の向きですが、牛と馬が同じ方向を向いている場合と逆方向にする場合があります。
牛と馬が同方向を向く置き方は、牛馬とも精霊をお迎えするときは盆棚の内側に両方の頭(なすやきゅうりのへたの部分)を向けて、送るときには外側を向けます。
霊がきゅうりの馬に乗って帰ってきて、なすの牛で戻る考えのところでは、お迎えでは馬が内向きでお送りでは牛が内向きとなります。
その場合は、きゅうりの馬となすの牛が逆方向を向くことになりますね。
また、向く方向も内向き外向きではなく、故人の霊は東から来るので頭を西向きにして、お送りするときはその逆で東向きにするという地域もあります。
お盆の牛と馬の飾り方は、地域やそれぞれのご家庭によっても違うので、何が正しくて何が間違いということはありません。
お盆にお供えする牛と馬の作り方は?
お盆にお供えする牛馬、精霊馬(しょうりょううま)は簡単に作ることができます。
お供えする牛と馬の作り方を紹介しますね。
一般的に、牛は「なす」で馬は「きゅうり」で作ることが多いですが、人参やさつまいもなど他の野菜でも大丈夫ですよ。
お盆にお供えする牛と馬の作り方
■準備するもの
・なす(できれば、小ぶりなもの)
・きゅうり(できれば、曲がったもの)
・楊枝(できれば、竹製)
・あれば、とうもろこしのヒゲ
■牛と馬の作り方手順
1.なすときゅうりを準備します。
牛と馬らしくなるかどうかは、この選び方で決まります。
なすは、小ぶりで丸みがあって短めなものが牛らしいですね。
きゅうりは、まっすぐなものより適度に曲がっているものが馬らしく見えますよ。
2. 楊枝を刺して足にする
楊枝を前2本、後2本で突き刺して足をつくります。
なすは、へた側が頭になります。
なすは簡単に立つのですが、曲がったきゅうりはバランスが難しいです。
いろいろ試しながら、立つように調節してくださいね。
3.とうもろこしのヒゲで馬のしっぽをつくる
とうもろこしのひげを揃えたら、楊枝の先に巻き付けてボンドで止めます。
ボンドが乾いたら、楊枝を1センチ位の長さに切ってきゅうりのお尻の先に差し込みます。
精霊馬は、藁で作ったものなど売っていますが、自分で作るとご先祖さまへの思いがより一層伝わりますね。
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さいごに
お盆のお供えにきゅうりやなすで作る牛や馬は精霊馬と呼ばれ、仏さまや故人をお迎えする際の乗り物となります。
ご先祖様があの世から帰って来るときには、速く走る馬に乗り、戻る時にはゆっくりと歩く牛に乗って帰っていただくという思いがこめられています。
また、馬に乗り牛に荷物を積んで行き来するという説もあります。
お盆の牛と馬の飾り方は、迎え火から送り火の間、仏壇の前に作る盆棚(精霊棚)にそのまま供えるのが一般的です。
飾り方は、盆棚の正面に向かって右側に置きます。
牛と馬の飾り方の向きは、両方が同じ方向を向く場合と逆になる場合があります。
盆棚では、精霊を迎えるときは内向きで、お送りするときは外向きになります。
また、東側から帰って来ると考えることから、お迎え時は西向きになり送り出しは東向きに方向を変える地域もあります。
お盆のお供えの牛と馬の作り方はとても簡単です。
作ってみませんか。
■お盆について必要となる常識一般についてまとめています。
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