お盆の迎え火のやり方とおがらやほうろくは?マンションではどうする?

迎え火

お盆に帰ってくる先祖の霊を導くために、迎え火を焚きます。
今年のお盆は迎え火をしたいけれど、やり方が分からない。
なんだか難しそう、なんて思っていませんか?

この記事では、お盆の迎え火のやり方を詳しくまとめました。
お盆の迎え火は、おがらやほうろくなどが無くても、やり方さえ分かれば家庭にあるもので気軽にできますよ。

また、マンションなどで迎え火をやりたいけれど、ご近所の迷惑になるので出来ないっていう事ありますね。

そんなときのお盆の迎え火の役割をしてくれる別の方法や、グッズについてもお伝えしますので、参考にしてください。

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お盆の迎え火のやり方はどうすればいいの?

お盆の迎え火は、故人の霊を迎え入れるための道しるべとなるものです。
お盆の入りの13日の夕方に、お迎えの火を焚きます。
お盆の迎え火のやり方はとても簡単です。

お盆の迎え火のやり方

■準備するもの

・おがら(麻がら・苧殻)や稲藁など
・ほうろく(焙烙)などの耐熱容器
・マッチやライター
・消火用の水
・お花や精霊馬(無くても大丈夫です)

おがらやほうろくは、仏具店で買うことができます。
精霊馬は、藁で作ったものが仏具点などで売っていますし、なすやきゅうりを使って自分で簡単に作ることもできますよ。

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迎え火を行う場所

お盆の迎え火を行う場所は、自宅の門口や玄関、お墓の前などです。
迎え火をするときは、お花と牛と馬の精霊馬も横に飾ります。
牛と馬は、故人の乗り物ですので鼻先は家の方に向けておきます。

お盆の迎え火のやり方

ほうろくの上でおがらを焚く手順です。

1.おがらを15センチ程度の長さに切ります。
  おがらは、はさみで簡単に切ることができます。
  おがらが長いと火の勢いも強くなって、その分煙も多く出るので気をつけてくださいね。

2. ほうろくの上におがらを乗せます。
  おがらの乗せ方にきまりはありません。
  やり方としては、井形になるように交互に組んだり、山形に組むと火がつきやすいですよ。

3.おがらに火をつけます。
  火をつけるのは、マッチやライター、チャッカマンなど何でもいいですよ。
  火がつきやすいやり方は、新聞紙をクシャクシャにして下の方に入れ、そこに火をつけるとすぐに着火します。

4.火がついたら合掌します。

5. 火は2~3分程度で燃え尽きて消えます。

先祖の霊は、迎え火の煙とともに家に帰ってくると言われています。
お墓での迎え火のやり方も、家で焚く場合と変わりはありません。

お墓では、迎え火の火を手持ち盆提灯に移して、先祖の霊を導いて自宅に一緒に帰る場合もあります。

火を焚く際には、周りに燃えやすい物が無いかに気をつけて、終わったら完全に消火したかを確認するようにします。

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お盆の迎え火で使うおがらやほうろくって何?

「おがら」も「ほうろく」も聞き慣れない言葉で、お盆の迎え火のとき以外に耳にしませんね。
普段使うことは、ほとんど無いと思います。
「おがら」と「ほうろく」について説明しますね。

おがら(麻がら・苧殻)

お盆の迎え火では、おがらを焚いて故人を迎え入れます。
おがらは、麻(植物)の茎部分の皮を剥いだ芯の部分を乾燥させたもので、火がつきやすく燃えやすいのです。

麻は昔からけがれが無く、清い植物だと言われています。
おがらを燃やすことで周りの空気を祓い清ることができるとの考えから、迎え火で焚くようになったのですね。

おがら以外にも稲わら(稲を収穫した後、籾殻を採ったあとの藁)や白樺も使われます。
白樺も清浄な木だと言われ、皮を剥いで乾燥させたものを焚きます。

ほうろく(焙烙)

ほうろくは、おがらなどをのせて焚くための器です。
ほうろくは、素焼きの丸い平たいお皿で直径24センチ(8寸)程度の、柄も無くとてもシンプルです。
ほうろくを使うことで地面を汚すこともなく、後片付けも楽になります。

元々ほうろくは、塩やお茶などを直火にかけて炒るのに使っていたものです。
直火にかけても大丈夫なくらい火に強いのですから、火を焚く迎え火にも使えるのですね。

お盆の迎え火に使ったほうろくは、きれいに洗って保管しておけば何年でも使うことができますよ。

もし、ほうろくやおがらが準備できないときは、他のもので代用しても大丈夫です。
ほうろくは耐熱のお皿で、おがらは割りばしなど、家庭にあるもので代用できます。
故人をお迎えする心があれば、いいのですね。

お盆の迎え火、マンションではどうすればいいの?

マンションなどの集合住宅では、お盆に迎え火や送り火を焚くのは難しいですね。

マンションのベランダでおがらを燃やそうとしても、火災報知器が作動したり、煙やにおいでご近所に迷惑をかけることもあります。

マンションなどで火が焚けない場合は、迎え火の代わりに迎え提灯を飾ったり、代用になるグッズもあります。

迎え提灯を飾る

お盆には、故人を家に導く迎え提灯を飾ります。
迎え提灯を飾ることで、ご先祖様の霊は、盆提灯の明かりを目印に迷わず帰ってくることができるのです。

マンションでは提灯を玄関先に吊したり、置いたりすることで迎え火の代わりとなりますよ。
初盆には無地の白提灯ですが、初盆以外のお盆では、どんな柄を選んでも大丈夫です。

提灯には帰ってきた霊を、華やかな提灯で慰めるという意味もあるのですね。

迎え火の代わりになるグッズ

本格的な迎え火ではありませんが、それに代わるグッズもあるのでマンションなどではお勧めです。

おがらで焚く迎え火は、炎の高さが30センチ程度になるので屋外でしか燃やせませんね。

その代用として、室内で焚けるこぢんまりとした炎のお盆の迎え火セットがあります。
炎の高さも5~6センチ程度にしかなりませんし、2分程度で燃え尽きます。

小さな耐熱のお皿とセットになっているので、とても手軽に迎え火ができますよ。
これなら、マンションなどの室内でも問題ありません。

また、ほうろくとおがらをかたどったろうそくもあります。
大きさは実物よりも小さいですが、見かけは本物そっくりですし、ろうそくですので火を灯せます。

このようにマンションなどでも提灯や代用グッズで、故人の霊をお迎えすることができますね。

さいごに

お盆の迎え火は、13日の夕方に自宅の門口や玄関、お墓の前などで行います。
お盆の迎え火のやり方は、ほうろくの上でおがらを焚いて、ご先祖さまの霊を導きます。

おがらは、麻の茎の皮を剥いだ芯の部分を乾燥させたもので、燃やすことで空気を清浄にする力があるのです。

ほうろくは、素焼きの平皿で直火にも耐えられます。
おがらとほうろくの代わりに、割りばしと耐熱のお皿で代用することもできますよ。

マンションなどでは、ご近所に迷惑がかかることもあり、迎え火を焚くのは難しいですね。
そんなときは、迎え提灯を飾ると迎え火の代わりとなります。

提灯の明かりを目印に故人の霊が、迷わずに帰ってくることができるのです。
また、マンションなどの室内でも焚ける小さな迎え火セットや本物そっくりの迎え火ろうそくなどもあります。

迎え火を焚くのは、意外に簡単なことが分かりましたね。
今年のお盆には迎え火で、ご先祖様をお迎えしませんか。

■お盆について必要となる常識一般についてまとめています。
お盆のまとめ記事はこちら

お盆の行事は、しきたりや習慣、決まり事があって何だか難しそうだと感じますね。 この記事では、お盆のお供えのお膳や野菜の飾り方、牛馬や迎え火の意味や方法などをまとめました。 また、初盆での御仏前やお花の送り方についてもお伝えしますので参考にしてくださいね。


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