夏の暑い時期にゴーヤを食べると何だか元気が出る気がしませんか。
ゴーヤには多くの栄養素が詰まっていて、それぞれの栄養素に効果があるのですよ。
ゴーヤといえば、なんといってもあの独特な苦みですね。
好き嫌いが分かれる苦みですが、実はすごい効果があるのです。
この記事では、ゴーヤに多く含まれているビタミンなどの栄養素や、成分についての効果をまとめました。
ゴーヤが持っている成分には、ダイエットに効果があるものや、血糖値を下げる働きがあるものもあります。
ゴーヤのすごさが分かると、苦手だった苦みもおいしく食べられるようになるかもしれませんよ。
ゴーヤの栄養素と効果は?
日本一の長寿県の沖縄では、夏場は毎日のようにゴーヤが食卓に並びます。
沖縄の長寿の秘密は暖かな気候と豊かで健康的な食生活ですが、ゴーヤにも多くの栄養素が含まれているのですよ。
ゴーヤに多く含まれている栄養素と効果を紹介しますね。
ゴーヤに多く含まれている栄養素とその効果
■ビタミンC
ゴーヤはビタミンCが豊富で、100グラムあたり75ミリグラム~130ミリグラムも含まれています。
これは、ビタミンCが豊富な苺やレモンなどに匹敵する量で、キャベツの3倍、トマトの6倍もあるのです。
ゴーヤ1/2本程度で1日に必要なビタミンCの量を摂取できるというのですから、すごいですね。
ゴーヤのビタミンCがすごいのは、量が多いだけでなく、油で炒めるなどの加熱をしてもほとんど失われないことなのです。
ほとんどの野菜は、加熱するとビタミンCは壊れてしまいます。
ビタミンCは疲労回復に効果があるので、ゴーヤを夏バテ防止に食べたいですね。
■カリウム
ゴーヤは、高血圧の予防に効果があると言われるカリウムを豊富に含んでいます。
塩分の多い食事が増えると、体内のナトリウム量が増えてカリウムとのバランスが壊れてしまい、血圧があがります。
そこでカリウムを多く含むゴーヤを食べれば、ナトリウムを排出して血圧を下げてくれるのです。
■カロテン
ゴーヤにはカロテンも多く含んでいます。
カロテンは体内でビタミンAに変化して、目の疲れを取ったり、細胞の成長を促したりして皮膚や骨の成長を助けるのです。
ビタミンAが欠乏すると乾燥肌や夜盲症、爪や骨がもろくなったりします。
■その他
ゴーヤには、たんぱく質やビタミンA、カルシウムも多く含んでいて胃を丈夫にしたり、血圧を抑えたりする効果もあります。
ゴーヤの食物繊維効果でダイエット!
健康的なダイエットには、運動と食事の改善が大切ですね。
食事から栄養素をバランスよく摂取して、適切なカロリーに抑えることで健康的にダイエットすることができます。
食べ過ぎ飲み過ぎや脂肪分の多い食事は、ダイエットに良くありません。
ゴーヤには様々な栄養素が含まれているだけでなく、ダイエットに欠かせない糖質の吸収を抑えてくれる食物繊維も豊富です。
食物繊維の働きと種類
第六の栄養素と言われる食物繊維はほとんどエネルギー源にはならず、そのまま排出される特徴があります。
満腹感を高めてコレステロールの上昇を抑える効果があるので、ダイエットがしっかりできるわけです。
食物繊維には水溶性と不溶性があるのですが、ゴーヤは両方をバランス良く含んでいて栄養も豊富なのでダイエットに最適なのです。
水溶性食物繊維
水溶性の食物繊維は、水に溶けてゲル状になって便通を良くしたり、糖質の吸収を抑えてくれるので、脂肪を溜め込まない体になってダイエットに効果があります。
腸内の善玉菌のエサになって、善玉菌を増やしてくれるので腸内環境が良くなる効果もあります。
不溶性食物繊維
不溶性食物繊維は水に溶けにくいため、水分を含んで膨らむと大腸を刺激して動きを活発にさせ、便秘になりにくい効果があります。
また便のカサが増えることで排泄もしやすくなりますし、腸内の有害物質を体の外に排出させる働きもあるのです。
カリウムと共益リノール酸
ゴーヤに多く含まれているカリウムは、体に溜まった余分な塩分を排出してくれるので、むくみを解消してくれます。
またゴーヤの種やワタには共益リノール酸が含まれていて、体脂肪が増えるのを防いでくれる効果があるのでダイエットにはうってつけですね。
捨ててしまうことが多い種やワタですが、ワタはかき揚げに入れるとおいしいですし、種も炒めたり揚げたりと色々使えますよ。
ゴーヤには血糖値を下げる効果がある!
栄養があって健康にいいと食べられているゴーヤですが、血糖値を下げることでも注目されています。
食べ過ぎや運動不足が原因で、血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が高くなる状態が続くと糖尿病になります。
生活習慣病の糖尿病は、はじめは自覚症状がないのですが、放っておくとだんだん悪化して目や腎臓に障害が出てしまう怖い病気なのです。
ゴーヤの苦み成分のモモルデシンには、血圧・血糖値降下作用や肝機能を高める効果が期待できます。
「良薬は口に苦し」と言いますが、あの独特な苦み成分が血糖値を下げてくれるのですね。
糖尿病の治療ではインスリンを注射して血糖値を下げますが、ゴーヤにも同じような成分の「植物インスリン(コロソレン酸)」が含まれていることが分かってきました。
ゴーヤの実や種に含まれる成分が糖の分解を促したり、余分な糖分をエネルギーに変える働きがあるのですね。
また不溶性の食物繊維は、糖分の吸収を穏やかにすることで、食後の血糖値が急激に上がるのを抑えてくれます。
ゴーヤには食物繊維も多いですから、血糖値が気になる人は、ゴーヤを積極的に食べるといいですよ。
もちろん糖尿病の治療や血糖値を抑えるためには、その人が1日に必要なカロリーを決めてバランスのよい食事をする食事療法や、適度な運動を続ける運動療法が重要ですから、お医者さんの指示に従ってくださいね。
さいごに
ゴーヤには多くの栄養素が含まれていて、なかでも疲労回復に効果があるビタミンCが、レモンや苺と同じくらい多く、加熱しても壊れないのが大きな特徴です。
ゴーヤは、ビタミンAに変わるカロテンや高血圧に効果があるカリウム、たんぱく質やカルシウムなどが多く含まれている栄養豊かな野菜です。
ゴーヤには第六の栄養素と言われる食物繊維も多く、水溶性と不溶性の両方をバランス良く含んでいます。
そのため腸内環境を整えて便通を良くし、糖質の吸収も抑えることでダイエットにも効果的です。
ゴーヤの苦み成分には、血圧・血糖値降下作用があるので糖尿病の予防も期待できます。
このようにゴーヤには、ビタミンや食物繊維などの多くの栄養があり苦み成分にも良い働きがあるのですね。
積極的にゴーヤを食べて暑い夏を乗り切りましょう。