洗濯の漂白剤の使い方が分からなくて困っていませんか。
漂白剤は、白くするだけのものだと思っていたり、何となくきれいになりそうだからと洗濯のたびに洗剤と一緒に使ったりしていませんか。
洗濯に使う漂白剤には種類があって、それぞれに汚れを取る仕組みや使えるものが違うのですよ。
この記事では、洗濯に使う漂白剤の種類や特徴についてまとめました。
また、漂白剤は洗濯のたびに必要なのかや、漂白の方法についてもお伝えします。
洗濯物の汚れや洗い方などの状況に合わせて、必要な時に漂白剤を使えば、衣類に負担をかけずにきれいにすることができますよ。
参考にしてくださいね。
洗濯に使う漂白剤の種類は?
洗濯に使う漂白剤は、洗剤では落ちない汗による黄ばみや黒ずみなどの汚れを落としてくれます。
漂白剤には大きく酸化型と還元型の種類に分かれるのですが、家庭で使われるのはほとんどが酸化型で、色素や汚れを酸化させることで分解して落とします。
還元型は、主にクリーニング店などで使われる種類で業務用のものなのでほとんど市販されていません。
家庭用は塩素系と酸素系の2つの種類
家庭用の漂白剤には、塩素系と酸素系の2つの種類があります。
塩素系の漂白剤
塩素系は白いものだけに使う漂白剤で、洗浄力と漂白力が強くツンとした独特のニオイがあります。
シミの色素だけでなく繊維を染めた染料まで分解してしまうので、色柄ものに使うことができないので注意してくださいね。
うっかりこぼしたりすると、衣類がそこだけ真っ白になってしまいますよ。
酸素系の漂白剤
■酸素系の液体タイプ
液体タイプは弱酸性なので、衣類の汚れに直接塗って使うことができる種類です。
シルクやウールなどのデリケートな素材にも使えますよ。
市販されている漂白剤は、この酸素系で液体タイプの種類が一番多いですね。
■酸素系の粉末タイプ
粉末タイプは弱アルカリ性なので、液体タイプに比べて作用が強いので、液体タイプで落ちなかった場合に使うといいですよ。
ただし、その分繊維に与える影響も大きいので色落ちや素材の変質などに注意してくださいね。
酸素系は塩素系の漂白剤に比べて穏やかな種類で、シミの色素だけを落とすので色柄物の衣類にも安心して使うことができます。
洗濯の漂白剤は毎回必要?
洗濯洗剤は、界面活性剤が繊維の汚れにくっついて、ぎゅうぎゅう押すことで汚れを引きはがします。
界面活性剤が水と汚れの境界(界面)の状態を変化させて、汚れを取り除くのです。
それに対して漂白剤は、衣類についたシミなどの色素や繊維の奥に入り込んだ皮脂汚れそのものを化学反応で分解して落とします。
そのため洗濯のたびにいつも漂白剤を使うのは、必要以上に繊維に負担をかけてしまうことにもなるのです。
色素が少しずつ脱色したり、繊維自体を変質させてしまうこともあるのですよ。
漂白剤は必要なタイミングで使う
漂白剤はお薬のようなものなので、毎回使用するのではなく必要なタイミングで使えばとても効果的です。
漂白剤が必要な時とは
■脇や襟ぐりなどの黄ばみ
保管していたシャツを出してみたら、脇や襟ぐりが黄ばんでいることってありますね。
とくに白いシャツは、少しでも黄ばんでいると目立ってしまいます。
そんな場合は、白の単色なら塩素系で、色柄ものなら酸素系の漂白剤でつけ置きして洗えばすっきりきれいになります。
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■食べこぼしなどのシミを取る
食べこぼしなのでシミができてしまったときは、その部分だけに漂白剤をしみこませて使います。
シミ取りと剤として必要なところに直接塗って汚れを取ることができますよ。
■洗濯物のニオイが気になるとき
雨の日に外に洗濯物を干せなくて、部屋干しにしたら何となく洗濯物が臭くなることがありますね。
それは、洗濯物に残った汚れに菌が繁殖するのが原因なので、漂白剤を使って除菌すれば臭わなくなりますよ。
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部屋干しの臭いを防ぐ方法をまとめています。
■季節の終わりに
漂白剤は繊維の内側に入って皮脂汚れを分解するので、季節の終わりに使うことで気持ちよく次のシーズンまで保管することができます。
このように漂白剤は必要な時に使うことで効果を発揮します。
洗濯の漂白方法は状況に合わせて
洗濯の際の漂白方法は、状況に合わせて使うと効果的です。
漂白方法は汚れの状態に合わせた方法で
部分汚れを漂白する方法
食べこぼしや調味料などの古い汚れがシミになって残ってしまったときや、袖口の汚れなどの部分汚れをきれいにしたいときってありますね。
そんなときの漂白方法は、酸素系漂白剤の液状タイプを部分汚れに直接塗ってしみこませます。
十分な量をしみこませたら指先で揉むようにするか、洗濯ブラシで擦ったらすぐに洗濯機で洗います。
洗濯の方法はいつものとおりにして、他のものと一緒に洗って大丈夫ですよ。
染みついたがんこな汚れを漂白する方法
黄ばみや簡単にとれない汚れには、洗剤と一緒につけ込む方法で漂白します。
洗剤と酸素系漂白剤を35度程度のぬるま湯に溶かしたら、衣類を30分~2時間程度様子を見ながらつけ込みます。
つけ込むことで、繊維の間に入り込んで色素を分解できるのでたいがいの黄ばみは取れますよ。
つけ込んだあとは、普通に洗って干すだけです。
部屋干しのニオイ防止の漂白方法
部屋干しをするときのニオイ防止や衣類全体をスッキリ洗いたいときは、洗濯機で洗う時に酸素系の漂白剤を洗剤にプラスします。
洗濯機に、漂白剤専用の投入口があれば、漂白剤用の方に入れて普通に洗濯するだけで大丈夫です。
全自動洗濯機や二槽式の場合は、洗濯物に直接液がかからないように洗濯槽に水が入った状態で漂白剤を入れてくださいね。
まぜるな危険
塩素と酸が混ざると有害な塩素ガスが発生するのでとても危険です。
塩素系漂白剤と使うときは、酸性洗剤やクエン酸、お酢などの酸性のものと一緒に使わないように注意してくださいね。
塩素系の漂白剤は、「単独で使う」と思っていた方が間違いがなくていいですよ。
さいごに
家庭用の漂白剤には塩素系と酸素系の種類があります。
塩素系は、漂白効果が強くて染料の色素まで漂白するので、白いものにしか使えません。
酸素系は色柄ものにも使えて液体と粉末があり、液体タイプならデリケートな衣類にも使うことができます。
漂白剤は洗濯のたびに必要なわけではなく、シミ取りやニオイ取りなどの必要なタイミングで使えば効果的です。
洗濯の漂白は、洗濯物の汚れや洗い方などの状況に合わせた方法で使用します。
部分的な汚れには直接塗る方法で、しつこい汚れにはつけ置き洗いで、全体をすっきりさせたいときは洗剤と一緒になど使い方を変えると効果的ですよ。
このように漂白剤は、2つの種類を洗濯物の種類や汚れの状況に合わせて必要なタイミングで使うことで大きな効果があります。
漂白剤を上手に洗濯に組み入れて、衣類をきれいに保ちたいですね。